京都音博

「もしもし、運命の人ですか。」という、穂村弘のエッセイを買った。タイトルがちょっと好きじゃないなぁと思っていたのだけど、何となく買ってしまい、そしたら、思ったより面白かった。普通どうでもいいと忘れてしまうような、細かな感情をよく憶えているなぁと感心した。私はすぐに感情やできごとを忘れてしまうから、そういうところにはグッときてしまう。

あと、中島らもの奥さんが書いた中島らも評伝、「らも」を読んだ。やっぱり中島らもわかぎえふとできてたのかー、とびっくり。そして、わかぎえふのことは恨んでない、あの子もあの子なりに頑張ってたのよね、みたいな物分りよさげなことを言いつつ所々に滲み出る奥さんの怨念(?)にもびっくり。他にもびっくりエピソードには事欠かない本だった。でも奥さんの文章はやや客観性に欠ける感じもしたから、まぁ話半分に読んでおけばいいんだろう。ともかく面白かったっす。

あと、京都音博に行ってきた。会場外でも、公園内ならちょっと見えるし普通に聴こえるのでほとんど会場外の屋台周辺にいた。

屋台でご飯を買ったあたりからスコールみたいなどしゃぶりになった。傘の下に寄り集まって、水が入って不味いとか言いながら無理やりごはんを食べたり、ゴミ袋をうまいこと頭にかぶったりベストにしたりして雨ガッパ的に活用している人を見て感心したり、公園内を時々通り過ぎるフェスと関係なさげな人を見て考察したり、時々聴こえる汽車みたいな謎の音に面くらったり、、邪道な楽しみ方かもしれないけどいろいろ何か楽しかった。二度目の雨が降り出した瞬間の、皆のテント避難の異常な素早さとかも、ほんと面白いなぁと思った。ちょっとした災難や奇妙なことも、人と一緒になら結構楽しめるものだ。疲れたけど。


らも 中島らもとの三十五年

らも 中島らもとの三十五年